
国内で優秀な管理職は、海外法人でも優秀でしょうか。生産拠点を海外に広げた大手自動車部品メーカーG社が直面した問いです。赴任者が増える一方、判断材料は語学スコアと国内での成果に限られていました。
海外法人の生産管理者は、本社に代わって現地組織を率い、その判断が法人の成果に関わる重要な人材です。語学と国内実績にも根拠はありますが、3つの限界がありました。
海外生産法人の1日は、国内拠点とは異なります。
設備や工程の知識に加え、時差・規定が異なる組織の調整、文化に合う伝え方、現地人材への知見の継承が必要です。国内での業績だけでは把握しにくい能力です。
候補者は社内で評価された人材です。一般的な診断では皆が高得点になり、誰をどう準備して派遣するかを決める材料が不足していました。
定義の合意から設問設計、検証までをゼロから行うと、数カ月が過ぎます。海外事業のスピードに対応する必要がありました。
G社は教育専門パートナーとともに、Teltaの診断を活用しました。既存の体系を基に、自社の状況に合うかを確認するところから始めました。
Teltaは、グローバル企業の職務データ60万件以上を分析し、 主要企業が求める能力をスキル体系として整理しています。 今回の管理職向けスキルセットは、5カテゴリー・27スキルを行動単位で定義しました。

行動単位で定義することが重要です。 例えば「異文化への認識」は、国による仕事の進め方、意思決定、時間感覚の違いを理解・尊重する能力です。異文化の働き方を受け入れるか、違いに開かれているか、多様性を学ぶ機会と捉えるかなどの行動で測ります。漠然としたグローバル志向を、確認できる行動に置き換えます。
水準の違いも反映しました。 「プロセス調整」では、複数部門の手順を整理して改善案を出す水準と、利害を調整して合意をつくり、新しい協働方法まで生む水準を分けます。本社と現地を繰り返し調整する生産管理者に必要な能力です。
対象は海外法人の生産管理者です。製造現場を率いると同時に、法人経営の一部も担います。全員に共通の能力に、役割別の能力を加える体系で、両面を反映しました。
定義と設問は現場で十分に検討し、G社の海外生産拠点で使う言葉に合わせました。
海外法人で起こり得る難しい場面に、本人ならどう判断・対応するかを記述するシミュレーションを実施しました。
重要なのは難しさです。優秀な候補者に簡単な問題を出すと高得点に偏り、差が見えにくくなります。複雑な場面で、判断の違いを確認しました。
記述回答はTelta AIが共通の基準で採点し、能力別のスコア、強み、開発すべき点を個人レポートで提供しました。
プロジェクトの目的は採点だけではありませんでした。 個人別の開発領域を、専門パートナーの教育につなげました。重要な人材ほど、漠然とした好評より、どこが強く、何を伸ばすかを示すデータが育成の出発点になります。
語学と経歴に加え、グローバルな協働に必要な能力ごとの現状と不足を報告できます。教育投資の理由も、診断結果から説明できます。教育後に同じ基準で再診断すれば、変化も確認できます。
G社のようにモデルがない場合も、Teltaの定義済みの体系から始められます。現場で適合性を確認し、診断から教育へつなぎます。独自の職務や現地事情には、個別設計で対応することも可能です。
海外事業の次の段階に向け、自社のチームに合う能力診断をご確認ください。
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